DETOUR

2020米国大統領選挙、米国政治、勉強したこと気づいたこと

コロナ、ウイルス基礎知識 // ポッドキャスト The Daily 3/27 "A Kids’ Guide to Coronavirus" 要約

COVID-19、通称コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。

先月末には普通に外出して友達と会っていたのに、あっという間に私の住んでいる州は外出自粛令が出され、近所の散歩、ガソリン給油、食料品や薬品の買い物以外は外に出てはいけないことになっています。仕事も、医療や食料品店等の必要不可欠なもの以外は在宅ワークか休業、飲食店も持ち帰りや配達のみ営業可能です。

今日アメリカが世界で1番感染者数が多い国に躍り出てしまいましたし、この2、3週間で状況は刻一刻と変わっています。正直家にこもって毎日ニュースばかり見ていたら気も滅入ってくるので、適度な情報収集、十分な気分転換が必要ですね。

 

今日は、New York Times社のポッドキャスト、"The Daily"の今日の放送回が非常にわかりやすくウイルス、コロナの説明していたのでその要約を記載します。ウイルスを長年研究している科学作家のCarl Zimmer氏が、ウイルスとは何か、コロナの由来等の子どもからの質問に答えています。

A Kids’ Guide to Coronavirus - The New York Times

f:id:minichabi:20200328033453j:plain

Podcastのアプリさえダウンロードすれば無料で聞けますし、上記リンク先からも聞けますので、是非合わせて聞いてみてください。

では、下記拙訳且つ簡単な要約ですが。

 

--------------------------------------------------------------------------------

Q1、どうやってコロナウイルスは誕生したのか

コロナウイルスは地球上に数百、数兆種類以上ある中のウイルスの一つ。人間、木、キノコ、全ての生物に感染し、ウイルスですらウイルスに感染する。ウイルスは10億年以上前の生命が誕生したあたりからすでに存在する。

Q2、いつ人間はウイルスを発見したのか

昔から人は病気になっていたが、その原因は長年解明されなかった。そして1800年後半にオランダの科学者 Martinus Beijerinck氏が、病気になった煙草の葉を研究していた際に初めてウイルスの存在に気付く。

病気になった煙草の葉を粉々にして、非常に目の細かいフィルターにかける。そして抽出された一見ただの水に見える液体をほかの健康な煙草の葉にかけると、その葉も病気になった。そこで、その液体の中に病気の素となる非常に小さな何かがいるはずだとして、それをラテン語で【毒】を意味するウイルス(Virus)と名付けた。

Q3、ウイルスとは何?

ウイルスは非常に小さな泡、 細胞。1粒の塩の粒と大きさを比較すると、ウイルスはその何百、何千分の1ほどの大きさ。人間の体はレゴのように、およそ37兆個ものたくさんの小さな細胞で成り立っているが、ウイルスがサッカーボールのサイズだと仮定すると、その人間を構成する細胞一つは40階建てのビルにも相当するサイズになる。
このようにウイルスは非常に小さく、唯一中にはウイルスを増やす方法を記した料理本、説明書のような遺伝子が入っている。ウイルス自身は増殖する道具を持っていないため、木やキノコなどの媒体を見つけ、その細胞に入り込み、ウイルスを強制的に作らせる

Q4、コロナウイルスは顕微鏡で見えるのか、色はついてるのか

顕微鏡では見えるが、色はない。色を持てないほど小さい。色がついている図は、科学者が説明しやすいようにつけている。 コロナウイルスは、全体にスパイクのような、Crown(王冠、冠)のようなものがついている。スパイクに覆われたボールのような形。そのCrownにちなみ、ラテン語でCrownを意味する「Corona」と命名された。

f:id:minichabi:20200328040824j:plain

Q5、ウイルスはどうやって人の体に入るのか

例えば、ドアハンドルにウイルスがついているとして、それを触る。そして鼻がかゆくてその手でかくと、鼻にウイルスが入り、鼻の中で漂う。多くの場合はそこから分裂し、病気にはならないが、鼻の中の多数の細胞の一つに入りこめば病気になる。

コロナウイルスは自身の体のスパイクを鍵のように細胞に突き刺して、細胞の中に入る。一旦コロナウイルスが細胞の中に入ると、その細胞を乗っ取ってウイルスを大量に作らせる。そして乗っ取られウイルス工場となった細胞は、数百万の新しいウイルスを作り出し、細胞の中がウイルスで満杯になるとはじけ、体の中にウイルスが蔓延する。そして呼吸するうちにだんだんと体の中に入り込み、肺に到達する。

Q6、コロナウイルスに感染し、体にでる症状

コロナウイルスは肺に到達すると、肺の細胞にも同様にスパイクで穴を作り入り込み、乗っ取りウイルス工場を作る。そして次第に肺の細胞が死んでいき、そこで痛みを伴う場合がある。

②体中を循環している免疫系がウイルスや感染した細胞を見つけると、それらと戦争を始める。発熱するのは、免疫系が戦っているからであり、ウイルスのせいではない。そして約2割の人は免疫システムがウイルスに勝てず、むしろ体にダメージを与える。通常は免疫系は悪いウイルスだけ取り除くのが役割だが、時々正常に働かず、他の問題がない細胞も傷つけてしまう。一般的に体調が悪くなるのは、ウイルスのせいというよりも免疫系の反応の結果であることが多い。

Q7、なぜ咳が出るのか

肺がコロナウイルスや他のウイルスに感染すると、中に死んだ細胞などでできた液体がたまっていく。そして咳をすることで少しその障害物を除去するができる。一方、人を病気にする非常に効果的な方法でもある。人は咳をして自身の調子を整える一方、ウイルスにとってはほかの媒体に移動する、まるでリムジンのように都合のいいものである。

Q8、コロナウイルスの起源

コロナウイルスは、コウモリからきている。人に感染する多くのウイルスは動物が起源で、AIDSを引き起こすHIVチンパンジー、インフルエンザは鳥からきている。ほかにもコウモリからはSARS、MARS、おそらくエボラも発生しているといわれている。コウモリを食用する文化や、唾液、またほかの食用動物に感染することなどから、人に移る。

Q9、犬や猫などのペットはコロナウイルスに感染する?

まだはっきりわかってはいないが、人から動物にコロナウイルスをうつした例が少数確認されている。その場合犬は病気にならなかった。犬に感染する可能性はあるが、犬に影響をもたらす可能性は少ない。

Q10、子どもはなぜコロナウイルスで重症化しにくいのか

子どもはコロナウイルスに感染した場合でも重症化しにくいというデータがある。理由は解明中だが、一つの可能性として子どもは風邪をひきやすいことが挙げられる。風邪を引いた際のウイルスの記憶を体がまだ持っており、それに守られている。また、子どもは大人より健康で、肺も若くダメージも少ないことも可能性として考えられる。

Q11、ワクチンはどのようにして作るのか

ワクチンは、体内の免疫系に事前に脅威となるウイルスの情報を与え、戦い方を教える。病気にならないほどの少量のウイルスのかけらを入れ、免疫系にそれに備えさせ、ウイルスが入ってきたときに対抗できるように備えさせる。
ワクチンの開発は非常に難しく、病気にならず免疫系に備えさせることができる的確な量と部位の研究が必要。そして動物で、コロナウイルスの場合は恐らく、肺や細胞が人間に似ているフェレットで試験を行う。そして問題がなければ次に人間で試験を行う。このような過程を伴うため、時間がかかる。

Q12、外出できるようになるまでどのくらいかかるか

通常の生活に戻るまでにはしばらくはかかるだろう。しかし何世紀にもわたって人はウイルスと戦い、勝利してきた。しかしその勝負は非常に厳しく、人間全員の協力が必要である。